私は大家さんを小さいながらも事業として取り組んでいます。
まわりくどく言うと、不動産賃貸業を行うために不動産に投資しています。
不動産賃貸業は適正な利益が見込める不動産を購入してお客様に貸し出す事で収益を上げます。
おおざっぱには不動産投資で失敗するのはこの2つのポイントのどちらかが見込み違いの場合が多いでしょう。
そもそも不動産取得税や固定資産税、修繕費を見込まずに資金ショートする場合はどんな投資をされても失敗するので論外です。
もちろん他動的要素として地震や洪水などの天災や大学や工場の移転に伴うエリアまるごとダメになるケースもありますが、これも事前検討でリスクは相当削減できます。
どのレベルに達した時に失敗とするかが問題になります。
事業として失敗する状態とは『資金ショートを起こす』状態です。
たった1日でも資金が途切れて支払いや返済ができなくても倒産する可能性があります。
逆に資金が続く限り何年赤字決算を続けようとも倒産する心配はありません。
所有物件が増えていくと『稼ぎかしら』と『儲けてくれない』物件が出てきます。
すべての物件が地域標準の賃料で満室が続けば良いのですが、なかなかそうはいきません。
普通の地方都市で標準的な賃料の物件をすべて満室にするには物件の付加価値を上げなければ難しいでしょう。
付加価値を加えるにはそれなりの投資が必要なので、その時点で標準賃料の基準が変わっているはずです。
入居者の方もいつかは退去されます。
所有物件が1軒だけなら賃料はその月でストップしますが、翌月以降に修繕費の支払いは発生します。
物件数が増えると入退去は一定の確率で発生しながら収支もこなれてきます。
このサイクルにどうしても入れない物件は確かに失敗物件と言われてもしかたないでしょう。
なぜこの物件が失敗物件なのかと言えば先ほどの『利益が見込める不動産』か『お客様に貸し出す』のどちらかがうまくいっていないからです。
ほとんどの場合、想定利益率を下げる事で店子さんは見つかるので本来の意味の失敗物件ではないはずです。
では本当に不動産投資で失敗するのはどんなケースでしょう。
●エリア的に買っちゃダメな物件
●構造的に買っちゃダメな物件
●財務的に買っちゃダメな物件
これくらいが買っちゃダメな物件に思えます。
これから衰退するエリアや津波、洪水、断層の上はエリア的問題
RCで鉄筋に問題が有ったり修繕に多額の費用がかかる物件は構造的問題
ちょっとの退去で収入が減ったときに資金繰りができなくなる物件は財務的問題
実は私の運用中物件にも鳴かず飛ばずの『あの子』や『この子』がいます。
それでも購入時にはさんざん検討して『うちの子』になった可愛いわが子です。
いつかは嫁にいくでしょうが、それまで失敗作などと思いません。
うまく才能を伸ばせてあげていない自分が無策なのです。
これから不動産投資をはじめる方はそもそも買っちゃダメな物件を避けて失敗を回避してください。
FXや先物信用取引のようにぼろ儲けを考えず、ゆっくり安定した事業として取り組む事をおすすめします。
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