【2021.02.02更新】
玄関ドアはメンテナンスが必要です
玄関の鍵が差し込みにくくなった覚えはありませんか?
引っかかる感じに始まって、だんだん差し込むのもコツが要るようになって。
これは放っておくとマズいです!
最終的には鍵が刺さったまま折れてしまいます。
普通の潤滑スプレーじゃダメ!
大家さんになる前は某有名潤滑スプレーを使っていましたが、管理業者さんに怒られました。
鍵穴には専用のスプレーが必要なのです。
ちゃんと理由もあります。
なんで普通の潤滑スプレーはダメなの?
DIYや自転車、バイクなどいろいろな場面でお役立ちの潤滑スプレーですが、鍵穴には使っちゃダメです。
確かにスプレーした直後は感動的に軽くなりますよね。
でも普通の潤滑スプレーでは油分にゴミや汚れが付着してしまい、結局はさらに悪い結果に・・・。
ちなみにシリコン系でもダメですよ。
急場しのぎには?
昔から機械モノで油を使えない部分には鉛筆をこすったものです。
例えば昔のカメラを修理する時に『絞り羽根』には油をつける事ができないので鉛筆をこすります。
とはいえ、鍵穴では一時的な回復しか期待できそうもないので、急場しのぎとして考えてください。
本命は鍵穴専用スプレー
トラブルが起きた実家のカギがMIWA製のシリンダだったので、3069Sを購入して使ってみると『なんでもっと早く買わなかったんだ!』と思うくらい効きました!
うれしくなって自宅やバイク、実家など試しまくりました。
それでも当分使えそうな量があるので安心です。
美和ロック 鍵穴専用潤滑剤 スプレー3069S
私が購入して使用しているのがこの製品です。
大家業をしていてもこの量があれば当分持ちます。
バイクや自転車など鍵穴に噴射しましたが、あまり減った感じもありません。
性能はもちろん美和ロック製だけあって申し分ありませんでした。
GOAL ゴール CQ303 シリンダー潤滑剤
GOALも玄関ドア鍵で有名ですが、70mlという量が多いので使用頻度が高い方や多くの物件をお持ちの大家さん向けでしょうか。
KABA カバクリーナーミニ
鍵穴専用スプレーは何が違う?
使ってみると判るのですが、さらっとしています。
手に向けてスプレーしたら白いパウダー状のものが残るだけです。
ゴミや汚れを呼び寄せる液体状の油ではないという事ですね。
GOALの分解
自宅のカギはGOAL製です。
定期メンテのために分解しました。
そろそろ20年経つので少しスムーズ感が気になります。
シリンダーの取り外し
玄関の鍵は外側から分解出来ません。(外から分解できれば泥棒も楽でしょう)
モデルによって違いますが、一般的な手順として理解してください。
ドアを半開きにして内側から見たところです。
見えている2本のビスを抜きます。
ドア側に見えているのは内側のレバーに連動するキーです。
外側で鍵を使って操作すると内側のレバーに連動します。
内側が外れると同時に外側も外れます。
外側のパーツからは内側のパーツに連動するキーと内側のパーツを外すときに抜いたビス穴が伸びています。
シリンダを固定している2本のビスと金具を外します。
ビス2本を外してシリンダを固定している金具を取りました。
そのまま後ろ(内側方向)に抜きます。
ドライバの先で示しているロックピンを奥に軽く押します。
反対側にも同じものがついているので同様に軽くおします。
すると連動キーの部分がシリンダから外れます。
赤丸の部分に少しだけ鍵の先端が見えています。
折れてしまった時にはこの方向から外側に押し出します。
内側方向から見たら鍵の先端が出ている事が分かります。
鍵が通る部分は複雑な機構になっているので、ここにゴミや汚れが付着すると動作不良になります。
汚れがひどいときはパーツクリーナーで油分を落とすと良いです。
専用スプレーを吹き付けます。
内側と外側両方から吹き付けます。
粉末のような白い跡が残ります。
外側の部品を組み上げて、外側のカギとドア、内側の部品のそれぞれの状態を合わせて組み立てます。
ドアを開けて分解組み立てをするので、カギもドアも『開』の状態が良いでしょう。
MIWAの分解
じつは実家で差し込んだ鍵が抜けないまま折れてしまうという事件がありました。
鍵が中で折れた場合も普通の潤滑油を使ってしまった場合も鍵を分解する事で対処できます。
緊急呼び出しだったので残念ながら写真を撮っていないので文章だけで説明します。
シリンダーの取り外し
MIWA製のカギも内側から分解します。
内側のサムターンのカバー部分を反時計回りにまわして外します。
出てくるビスを外して内側にシリンダーを抜きます。
折れた鍵の取り外し
シリンダーが出てきたらピンセットなどで折れた鍵を内側から外側に向かって押し出します。
ここでピンセットなどでシリンダー自体をゴリゴリしたらアウトになるので注意してください。
普通の潤滑スプレーを使った場合
パーツクリーナーを使用して脱脂をしながらゴミや汚れを除去します。
古くなった油分は粘りが出て、やがて固着してしまいますが、パーツクリーナーを使えばみるみる溶け出してきれいになります。
後処理
分解と同じ手順で組み立てて『鍵専用スプレー』で仕上げです。
さいごに
鍵が折れたときにあわててピンセットなどで引き抜かないでください。
凹凸に鍵が捕まっているのでピンセットでは抜けません。
あくまでメンテナンスとしての対応なので、手に余るようなら業者さんを呼んでください。
それと、自己責任でお願いしますね。
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