部屋の撮り方(1)高さの変化

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撮影カメラ

賃貸物件の広告(マイソク)に載っている写真はぱっとしない写真が多いですよね。
管理業者さんが撮影している事が多いのであまり物件の魅力が出ていない写真が多いのです。

趣味で写真をやっている管理業者さんは別として、普通はハウスクリーニング完了時の確認のついでに写真を撮っているのではないでしょうか。

物件を紹介する最初の一歩なので、お客さんの目に留まる広告にしたいですよね。
管理業者さんが悪い訳ではないので、自分で納得する写真を撮り、管理業者さんに提供しましょう。

私はできるだけ自分で撮影するのですが、天気や時間によって撮影に向かない日もあります。
募集開始に間に合わないときは管理業者さんの写真を使用しておいて、途中から写真の差し替えをお願いします。

やってみると気づきますが、実は部屋の撮り方は意外と難しいのです。

別記事の『大家さんのおすすめカメラ』に書いていますが、基本はワイドレンズを使用します。
私はキヤノンEOS50DにEF-S10-18ISSTMを常用しています。

ひと口で部屋の撮り方と言っても大変なので、今回は『視点の高さ』についてお話します。

廊下やベランダなど部屋の外から撮る時以外は同じ部屋のなかでの撮影なので後ろに下がるには限度があります。
ワイド側のズームレンズならできるだけ広い範囲を写すには最適ですが、厄介な事もあります。

ワイドレンズ、しかもズームレンズには宿命ともいえる収差というものがあります。
これは画面の周辺ではまっすぐがまっすぐに映らないなど光学的な欠点がでる事です。
詳しく説明すると長くなるので、ここでは画面の端が暗かったり歪んだりする現象と思ってください。

さて、実際に撮影する場合にどのようにカメラを構えますか?

●上から見下ろす
カメラを180センチくらいの高さに構えて見下ろすように撮ってみました。

コンロや流しが見える利点はありますが、不安定な感じがしますね。
男性の目線ではこんな感じに近いかも。

●下から見上げる
床ちかくから見上げてみました。

圧迫感がありますね。
キッチンセットが超高級品なら良いかも・・・。
肝心なコンロや流しすら見えないのでお部屋の紹介には向かないですね。

●部屋の高さ÷2・・・中心の高さの位置で撮りました。

壁や窓の縦横ラインもすっきりしています。
適度にコンロや流しも見えて素直な写真です。

いかがでしょうか。
カメラを構える高さだけで随分イメージが変わります。
左右の位置や露出、絞り値を変える事で狙いも変わります。
基本はストロボを使わないのですが、ストロボやライトで光が足りない部分を補う事もできます。
部屋の写真では窓からの光で逆光になる場合が多いのですが、作例のように棚やコンロの操作部が暗く見えるのをストロボやライトなどの補助光で補う事もあります。

補助光の使い方は難しく、光源の数が増えるだけコントロールが困難になります。
できるだけ補助光を使わずシンプルな撮影にする事を心がけてください。
シンプルにする事で縦横ラインや余分な映り込みに注意を払うほうが良い結果になると思います。

今回はフレーミングについて説明しましたが、作例のように白い壁に白いキッチンセットという組み合わせは写しにくいものです。別記事の『白いキッチンを白く写すには』もご覧ください。

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